Case Study

事例・実績詳細

ステンレス黒染めのべたつき・色移りの解消

課題内容

ステンレス製のワイヤーロープおよび関連金具を製造・加工されているメーカー様より、黒染め処理に関するご相談をいただきました。

課題は大きく3点です。まず、処理後の製品にべたつきや色移りが発生しており、製品品質や取り扱いへの影響を懸念されていました。

次に、屋外使用を想定した際の耐候性について、紫外線や直射日光による劣化の程度・傾向が把握できていないとのことでした。

べたつき・色移りの原因

黒染め処理後に生じるべたつきや色移りは、仕上げ工程で使用する防錆油や保護剤の残留が主な要因です。

油膜が厚すぎると触感にべたつきが残り、摩擦によって酸化皮膜の微細な粒子が移着して黒ずみが発生します。洗浄・乾燥やトップコートの有無が品質を大きく左右します。

耐候性と劣化メカニズム

黒染め皮膜は酸化鉄層による着色のため、塗装やめっきに比べ耐候性は限定的です。

紫外線や酸性雨の影響で徐々に退色し、光沢が失われて灰色化します。長期的には皮膜の保護力が低下し、錆の発生につながる可能性があります。

耐久性を高めるには防錆油やトップコートとの併用が不可欠です。

提案内容

べたつきのない黒染め仕上げ

黒染め処理後の防錆を目的とした油の塗布は、業界全体で一般的に行われています。しかしこの油分が、べたつきや色移りの原因となることも事実です。

セルバでは、べたつきを解消するための仕上げ方法を複数ご提案できます。 最も効果的なのがトップコート処理です。有機塗装によるクリア被膜を形成することで、油を使わずにドライな状態で仕上げることが可能になります。

塗装被膜であるため素材を選ばず、ステンレスを含むさまざまな母材に対応できます。技術的な難易度は高いものの、セルバではこの処理を標準的に提供しています。

べたつきが許容できない用途や、他部材・衣類への色移りを避けたい場面では、油仕上げからトップコート仕上げへの切り替えをご提案します。

耐候性・長寿命化について

黒染め処理単体での耐候性には限界がありますが、トップコート処理を組み合わせることで、紫外線や外気にさらされる環境でも皮膜の保護力を補い、長寿命化が期待できます。

屋外での使用や過酷な環境での使用を想定されている場合は、トップコートとの併用をご検討ください。

耐候性実験

お客様からの依頼に基づき、塩水噴霧試験(亜鉛メッキの試験)を行うことが可能です。有償とはなりますが、この試験を行うことで耐光性の試験結果やデータを作って提出いたしました。

機密保持のためイメージ画像を掲載

導入した技術・処理

・アルカリ黒染め法 ・塩水噴霧試験

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